中1の不登校のお嬢さんを持つお母さんとのQ&A
ご相談者:明るくしなければと思うのですが、娘がすごく情緒不安定で、「死にたい。皆に迷惑かけていて、何のために生きているのかわからない」と頻繁にいわれて本当に辛いです。
娘の方が苦しいと思いますが、何をどうすれば娘を救えるのかわかりません。娘も「お母さん助けて」といいます。それで私は「いつも見方だよ。大好きだよ、どんなあなただって好きだし、家族はみんないろんなときがあるし、お互いに迷惑かけることもあるよ。」と言ってはいるのですが、どうしてあげたら救われるのでしょう。
福原さんのお嬢さんも、死にたいと寝言で言っていたことがあったと体験談に書いてあったと思いますが、そこからどう回復されたのでしょうか?
すぐには無理で、時間も必要とおもいますが教えて欲しいです。
福原:過去の我が家の時は、寝言だったので、声をかけることはなかったわけですけど、親としてそのような言葉を聞くことは本当に辛いと思います。
親もそんなことをいわれたら不安でたまらないから「そんなこと言わないで」とか言いたくなることもあるでしょうが、それだともっと本人を追い詰めてしまうことになりますから、〇さんが、お嬢さんに言ったような言葉をかけたのもいいでしょう。また「死にたいと思うほど辛いんだね。そうなんだね。気持ちを話してくれてありがとう。私の娘で生まれてきてくれたことに感謝してるよ。」と言っておくのもいいでしょう。
多くの場合「死にたい」と親に言えるのは親子関係がそんなに悪くない場合が多く、不登校生の本人が“辛さをわかってほしい”という気持ちから発している場合が殆どだからです。
親もまさか本気ではないだろうと思いながらも、やはり平静ではいられないのは当然だと思います。
それに本気ではないだろうと放っておいて事が起きてしまっては困りますよね。とはいえ、警察や消防に通報した方がよいかと見極めるのも簡単ではないので、絶対の正解ではないということもお伝えしておかなければなりません。
当時の私も試行錯誤と葛藤に中で初めはとても辛く心細かったです。そんな中でも段々に心得たことは、状況を受け入れていく心がけの方が、逃げ出したい気持ちよりは落ち着く、上手くいくということです。
ですがそういう気持ちになれないと思ってしまっても、それも無理もないことなので、そのような自分も「辛く感じてしまうのも無理もないよね」と先ずは自分に心の中で言ってみるのも受け入れることになります。
また子供も大人も人の心は2つのことを同時に意識できないので、「受け入れる」を辛くなった時ほど、思い出して意識しましょう。そして、忘れていられるように、映画やドラマなど気を紛らわせて凌ぐのもいいかもしれません。子供に心の切り替えの話をするのは,まだ無理でしょうから少しでも癒やしになることができるように、協力してあげることが多少なり役に立つかと思います。
不登校の始めの混乱期は、多くの人が辛く感じる時期かと私の経験やご相談を受けているケースからも思われます。私もなんとか助けてあげたいという思いですが、それぞれ頭の中で辛い考え方から感情が出てくるので、できるリスク対策をしたら、後はご自分とお子さんの人生を信頼するしかないです。『ジュピター』という歌詞にも「意味のないことなど起きはしない」とありますよね。そう生きる力、立ち直る力を養うチャンスですね。少なくても辛さに耐える忍耐力が今だって嫌がおうでもついています。
「受け入れる心がけをすること」は「解決を目指さないことではありません」から、良き状態を作っていくためにも心かけるといいでしょう。